西本豪のFX初心者⇒中級者の教科書
テクニカル指標からの脱却宣言!?
FXや株に関する相場の分析方法と言えば、テクニカル分析またはファンダメンタルズ分析というものがありますが、どちらの分析方法もとてつもなく奥深いです。
そこで今回は、FX初心者の方にも出来るような『簡単な相場分析方法のご紹介』を目的としながらも、テクニカル分析の奥深さにギブアップしてしまった皆様には『トレーダーとして初心にかえる機会』としていただけるようなお話をさせていただきたいと思います。
少し長いお話になっているかと思いますが、もしお時間が許されるようであれば最後までお付き合いいただければ幸いです。
テクニカル指標に頼らないトレード
テクニカル指標とは?
テクニカル指標とは、テクニカル分析を行う際に利用される『インジケーター(トレーダーの間ではインジと略称で呼ばれることも多い)』と呼ばれるもので、簡単にご説明するとチャート上に表示させた相場分析ツールの事を指します。
有名なところでは移動平均線、ボリンジャーバンド、RSI、MACDと呼ばれるもので、上の画像のようにチャート上に表示したものがテクニカル指標だと思っておいていただければと思います。
テクニカル指標は、世界中に何百、何千と存在しているのですが、その組み合わせや設定の数は何万、何億、何兆通りにもなるため、一度、足を踏み入れてしまうとドツボにはまってしまう投資家の方も少なくありません。
3方向から相場を見る3Dトレード
3方向からの3Dトレード
相場は常に『買い手』『売り手』『傍観者』の3者の目線により値段が決まることになります。それは例えば、「1米ドル105円で売りたい!」というトレーダーに対して、「105円で買いたい!」というトレーダーがいて売買は成立し、更にその売買が成立した状況を別のトレーダーがチャートで見ている状況を意味します。
その際、あるトレーダーは1米ドル105円で購入することができれば「安い!」と感じているかも知れませんが、別のトレーダーは「高すぎる!」と感じながら売買を行っているかもしれません。
また、あるトレーダーは105円では自分の希望とは程遠いため「トレードチャンスがない!」として、現在のトレードを見送っていることもあるかと思います。
つまりはこの3者の思惑が重なっているものが、チャート上に表示された相場の値動きだと覚えておいていただければと思います。
そこで、「3者の思惑には一体どのようなものがあるか?」少し整理してご案内させていただきたいと思います。
①買いの需要が強い相場
買い手が強い相場展開で、どんどん値段が上がっていく状況となります。②売りの需要が強い相場
売り手が強い相場展開で、値段は買い相場と比較して急激に下がっていきます。③売り買いが均衡している相場
書い手と売り手の力関係が均衡状態となっていたり、そもそも相場傍観者となり取引をしていない状況です。
知るべきは3者の利益確定と損切りポイント
さて、ここまでご説明させていただいた内容というのは、一般的なFX初心者の教本にも書いてあるかと思います。ただ初心者から中級者を目指していただく中でもう1点だけ覚えておいていただきたいポイントがあります。
それは『現在の3者は何処を利益確定ポイントもしくは損切りポイントと想定しているか?』という点です。
これを考えているのといないのとでは、正直いってトレードの深みが全く変わってきます。
特に、大きな相場がやってきたときに、チャートからトレーダーの悲鳴が聞こえてくるように感じるようにもなれるので、ぜひ、覚えていただければと思います。
西本が、ご寄稿させて頂いているマネーパートナーズさんの公式口座開設は以下より。
テクニカル指標を使わずチャートで勝負
今回は、例として以下のような値動きが起こっている場合に、どのように相場を分析していくかみてみたいと思います。
おそらくビックリするほど簡単な方法となりますので、参考にしながらご自身のチャートでも実践してみていただければと思います。
上記のチャートをご覧になり、先ほどご紹介した3Dトレードの目線、つまり『買い手』『売り手』『傍観者』の目線で、皆様の中でそれぞれ考えてみてください。
うまくイメージできたでしょうか?
それでは、まずは相場展開を売り手の目線で見ているトレーダーが想定しているであろう相場展開について分かりやすくするために、水色のトレンドラインを入れてみたので以下をご覧になってください。
売り手の目線で相場を見てみると、相場は水色のトレンドラインを割り込んでいるため、「今後の展開は下っていくだろう」という目線でいることが考えられます。
逆に、相場が上昇して水色のラインを超えてきたときは、「自分のトレードが失敗した可能性が高い」と考え、トレードの手仕舞いを考える可能性を想定しています。
買い手は、上昇のトレンドラインは割り込んでいるものの、相場の下支えとなる白色のラインよりも上で相場が展開しているため、ライン付近で再び反発して上昇していく局面を想像しています。
その後の展開としては、直近の高値を超えると更なる上昇局面を想像したり、高値で反発するようであればレンジ相場を想像する買いとなります。
最後に傍観者、つまり様子見の人がどのように相場を見ているか考えてみたいと思います。
様子見を考えている人は、上下に引かれた水平のピンクのラインを想像し、レンジ相場ではなく、上下どちらか一方向に動くトレンド相場を待っていることが想像できます。
つまり、この上下のラインを抜けたら相場が動くと想定して、抜けた側のほうに売買を行うことを考えています。
それぞれの考えと厳しい展開
例えば、最後にご紹介した傍観者としてピンクのラインを抜けてくる展開を期待しているトレーダーは、一度、ラインを抜けた後に再び相場が戻ってきてしまうと、困ってしまいます。
それは、ラインを抜けたことを確認して売買を行ったにもかかわらず、自らが想定したラインを無視するかのように相場展開が動いたためです。
想定とは違う相場になったわけですから、損失が確定する展開と言うわけですね。
その後の相場展開は?
いかがですか?上がその後の値動きとなっていますが、皆様の想定した相場展開と同じだったでしょうか?
まとめ
もちろん3者の相場の見方に関して、テクニカル指標を用いていただいても構いません。
ただ、マーケット参加者の心理、つまりは他のトレーダーの心理を把握するだけで、取引を有利に進めることができるということを知っていただきたかったわけです。
特に、相場が大きくなればなるほど、負けているトレーダーの気持ちがチャートから伝わってくるようになり、そこから悲鳴が聞こえるようにもなってくるのですが、その悲鳴こそが、そこを狙い撃ちしている立場のトレーダーにとっては利益となります。
長いお話になってしまいましたが、少しでも皆様のトレードのお役に立てていれば、それ以上に嬉しい事はありません。
また、次回のお話もお時間がありましたら、お付き合いいただけましたら幸いです。
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テクニカル指標に頼らないこと
そうした中で今回ご紹介させていただく『テクニカル指標に頼らないトレード』は、テクニカル分析をシンプルすることにより、余分な情報を全て排除することを目指すトレードになると思っておいていただければと思います。特に、ご自身の裁量によるトレードにより利益を出すことを目指されるトレーダーの場合、ノイズとなる雑念はできるだけ排除しておきたいものになります。
そこで、トレーディングスキルの基礎を固める意味や初心に戻られる意味でも、ぜひ参考にしていただければと思います。