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“さらなる上値模索”を期待も、まだ“一筋縄ではいかない”…!?

2024年12月10日

◆ テクニカル+ファンダメンタルズ - 一気に“151円台”へ

“テクニカル(節目突破)”と“ファンダメンタルズ(中国財政出動期待)”という両輪が、昨日はうまくかみ合いました。

まず東京タイムは“レンジ内(149.70円-150.10円)”で揺れ動いたものの、欧州タイム序盤にかけて“上限突破”を見せました。
当該水準には“日足・一目均衡表の雲上限(昨日は150.094円)”が展開していたこともあり、これをマーケットは“節目突破”と捉えました。

一方で昨日は、中国・中央政治局が政策スタンス変更を打ち出しました。
金融政策を“積極的→より積極的”に、財政政策を“穏健→適度に緩和的”としたことで、「景気刺激に本腰」との見方が強まったからです。
このため中国との関連が強いオセアニア通貨を中心に、“リスク選好姿勢”が台頭しました。
この影響にて“151.350円”へと、ドル円は“急反発(前日比1円強)”を演じています。


◆ テクニカル的には“さらなる上値模索”が期待されるが…?

“膠着”を経た上での“上放れ”となりますので、テクニカル的には“さらなる上値模索”が期待されるところです。
ただ「米CPI(11日)/PPI(12日)」を控えるスケジュール感の中、「新規のポジション構築」は手控えられると見るのが自然です。
そうなると“さらなる上値模索”は意識しつつも、自ずと“上値は抑制的”と見るのが妥当なところ…。

冒頭で記した「中国財政出動期待」にしても、詳細を詰めるのは「中国・中央経済工作会議(11-12日)」ですので、現時点では「具体的には何も決まっていない」ともいえます。
そうなると“期待先行”時のセオリーは、“その巻き戻し”への警戒ということにもなります。

テクニカル的には“さらなる上値模索”が期待されますが、まだ“一筋縄ではいかない”と見ておきたいところです。


◆ ドル円 抵抗・支持ライン
※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しています。

152.695(日足・一目均衡表基準線、20日移動平均線、週足・一目均衡表転換線)
152.400(ピボット2ndレジスタンス)
152.260(11/20~12/3の50%戻し)
151.949(11/28高値、200日移動平均線、大台)
上値5:151.795(ピボット1stレジスタンス)
上値4:151.646(50日移動平均線)
上値3:151.535(11/29高値)
上値2:151.404(11/20~12/3の38.2%戻し)
上値1:151.350(12/9高値)
前営業日終値:151.190(50週移動平均線)
下値1:151.000(大台)
下値2:150.878(12/6~12/9の23.6%押し)
下値3:150.770(週足・一目均衡表基準線、月足・一目均衡表転換線)
下値4:150.587(12/6~12/9の38.2%押し)
下値5:150.351(12/6~12/9の50%押し、-1σ)
150.293(日足・一目均衡表転換線)
150.115(12/6~12/9の61.8%押し、ピボット1stサポート)
150.000(大台)


◆ 豪ドル円 抵抗・支持ライン

98.965(日足・一目均衡表基準線、週足・一目均衡表先行スパン下限/転換線、大台)
98.851(20日移動平均線)
98.753(11/28高値、100日移動平均線)
98.528(11/29高値、11/20~12/6の50%戻し)
上値5:98.350(20週移動平均線)
上値4:98.236(ピボット1stレジスタンス)
上値3:98.017(12/2高値、大台)
上値2:97.795(12/9高値、11/20~12/6の38.2%戻し)
上値1:97.639(日足・一目均衡表先行スパン下限)
前営業日終値:97.368
下値1:97.137(日足・一目均衡表転換線、-1σ)
下値2:97.000(大台)
下値3:96.926(12/6~12/9の38.2%押し)
下値4:96.675(100週移動平均線、12/6~12/9の50%押し)
下値5:96.390(12/6~12/9の61.8%押し)
96.000(大台、ピボット1stサポート)
95.618(12/9安値)
95.521(12/6安値)
95.324(9/18安値、-2σ)


◆ ポンド円 抵抗・支持ライン

195.000(大台)
194.805(11/22高値、200日移動平均線)
194.627(11/25高値)
194.074(11/20~12/3の61.8%戻し、週足・一目均衡表基準線)
193.948(週足・一目均衡表転換線、大台)
193.830(11/26高値、日足・一目均衡表基準線)
193.413(12/9高値)
193.280(週足・一目均衡表先行スパン上限、20日/50週移動平均線)
193.000(大台)
前営業日終値:192.792
192.652(100日移動平均線)
192.123(20週移動平均線、12/3~12/9の23.6%押し)
192.000(大台)
191.763(日足・一目均衡表先行スパン下限)
191.379(12/3~12/9の38.2%押し)
191.000(大台)
190.869(-1σ)
190.751(12/3~12/9の50%押し)
190.604(12/9安値)
190.345(12/5安値)
190.122(12/3~12/9の61.8%押し)
190.000(大台)
189.356(12/4安値、12/3~12/9の76.4%押し)
189.168(週足・一目均衡表先行スパン下限)

《11:00》
《11:40、テクニカルライン追記》

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プロフィール

  • 著者近影 武市佳史(たけちよしふみ)
    大阪府出身。ファイナンシャル・プランナー(AFP)。 日本におけるFX(外国為替証拠金取引)の草創期より業務に従事。現在ではマネーパートナーズのチーフアナリストとして、為替コラムの執筆やWebセミナーの講師を務めるだけでなく、日経CNBCを始めとする数々のメディアに出演・寄稿している。

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