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為替モーニング東京市場2025年2月27日

2025年02月27日
(コラム執筆時間:09時09分)

鈴木予想レンジ

※コラム執筆時点における、筆者の予想レンジです。

通貨ペア予想レンジ
ドル円148.00~149.80
ユーロ円155.30~157.00
ユーロドル1.0430~1.0550
豪ドル円93.30~94.80
相場状況の振り返りと今後の展開予想

トランプ大統領はEUに対しても、自動車などに25%の関税を課す旨を述べており、市場全般はリスクオフの動きが優先されている。また一連の米消費者動向の脆弱性もあり、米債券利回りが軒並み低下している。仮に心理的節目でもある4%割れが実現すれば、ドル全面安の展開は避けられない情勢にある。いずれにしても世界経済はトランプ大統領による脅し戦術に振り回されている感が強いが、余りにも身勝手なやり方に米国内でも批判の的になっており、現時点では如何なる着地点を見出すかに関心が寄せられている。一方、米国株式市場では米金利低下にもかかわらずNYダウは軟調に推移しており、一部ではITバブル崩壊との見解も少なくなく、予断を許せない状況下にある。いずれにしても不確定要因が多岐に亘っており、安易にどちらにも仕掛けづらいだけに、通常よりもレンジ幅を拡大し、少なめのナンピン売買で対応することが得策であろう。

一方、ドル円は米債券利回り低下を背景に、150円台が重荷になっている。高値掴みには要注意であろう。当面、リスク回避を踏まえた円買いが優先される可能性が高く、ドルの戻り売りを重視して、引き続きレンジ幅ドル円148.30~150.00円を重視し、同レベル前後からナンピン売買で対応することが賢明であろう。

他方、ユーロドルは、ECBの利下げは織り込み済みではあるが、米債券利回り低下を受けて拙速的な下値トライは慎重になっている。引き続きレンジ幅ユーロドル1.0430~1.0550を重視し、同レベル前後からナンピン売買で対応することが賢明であろう。

●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、148円台半ば割れから押し目買いと共に、150円前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、ユーロドルは1.04台半ば割れから押し目買いと共に、1.05台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。

●邦銀勢によれば、様子見スタンスを強める中、輸出企業は売り急ぐことなく、ドル円150円前後に集約されている模様。一方、輸入企業は149円割れから買いを随時実施しており、現状では148円前後から押し目買いで対応している模様。

●海外勢によれば、方向感に乏しい中、試行錯誤状態にあり、拙速的な上値トライも下値トライも自重されている。基本的には相場の動意待ちの段階にあるだけに、引き続き直近のレンジ幅を重視し、ユーロドル1.05台半ば前後からナンピン売りと共に、1.04台半ば割れから押し目買いで待機姿勢を強めている模様。

●クロス円は、ドル円148円前後ではロング、149円台半ば以上ではショートをイメージし、ユーロ円は155円台半ば前後から押し目買いと共に、157円前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、豪ドル円は93円台半ば割れから押し目買いと共に、95円前後からナンピン売りで待機することを勧める。

市場ストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円147.50150.30
ユーロ円155.00157.50
ユーロドル1.03801.0600
豪ドル円92.8095.50

※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。

トレード実績

筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。

市場のストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円147.50150.30
ユーロ円155.00157.50
ユーロドル1.03801.0600
豪ドル円92.8095.50
現在のポジションン
ユーロドルショート50,000☆1.0500(SL1.0550買い)
豪ドル円ロング50,000☆93.80(SL93.30売り)
2025年2月収支経過(03~27日)
通貨プラスマイナス前日比
ドル円+¥10,000+¥35,000
ユーロ円+¥120,000
ユーロドル
豪ドル円+¥115,000
前日の売買 東京市場
出来ず Nothing done
本日の売買予定 海外市場
ドル円売り50,000150.00(SL150.50買い)
ドル円売り50,000★△149.50(148.80ロングカバー)+¥35,000
ドル円買い50,000148.50(SL148.00売り)
ユーロ円売り50,000157.50(SL158.00買い)
ユーロ円買い50,000156.00(SL155.50売り)
ユーロドル売り50,0001.0580(SL1.0630買い)
ユーロドル買い50,0001.0450
豪ドル円売り50,00095.30(SL95.80買い)
豪ドル円買い50,000☆93.80(SL93.30売り)
本日の売買予定 東京市場
ドル円売り50,000149.80(SL150.30買い)
ドル円買い50,000148.00(SL147.50売り)
ユーロ円売り50,000157.00(SL157.50買い)
ユーロ円買い50,000155.50(SL155.00売り)
ユーロドル売り50,0001.0550(SL1.0630買い)
ユーロドル買い50,0001.0430
豪ドル円売り50,00094.50
豪ドル円買い50,00093.30(SL92.80売り)
記号・略称解説

ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)

本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。

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プロフィール

  • 著者近影 鈴木郁雄(すずきいくお)
    フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネラル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず、デリバティブなどマネー部門を統括。 2001年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーと 親密に情報交換し、投資家心理を交えて独自の分析に定評がある。

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