先週は「日銀1月利上げ」への思惑が、にわかに息を吹き返しました。
14日の氷見野日銀副総裁に続き、15日には植田日銀総裁も『次回会合で利上げ実施するか判断』と発言したからです。
この影響で円は一転して“最弱通貨→最強通貨”となり、ドル円は一時“155円割れ(安値は154.985円)”へと下落しました。
その傍らでは、「米利下げ観測」も息を吹き返しつつあります。
ウォラーFRB理事が16日、『インフレ沈静が続けば…』との前置きこそあるものの、『年前半の利下げは妥当』『年3-4回利下げも有り得る』と発言したからです。
このため米10年債利回りは“さらに低下(→4.58%)”する中、ドル円にも“下落圧力”がかかり、週末17日には“155.100円”へと下落するに至っています。
もっとも当該ラインは“テクニカルの節目(12/3~1/10の38.2%押し:154.962円)”に当たることから、“さらなる下値追い”に発展することはありませんでした。
特に週明けには「トランプ大統領就任式」を控えていることもあり、その後は“ポジション調整(巻き戻し)”が先行しているのが実状といえます。
今週はその「トランプ大統領就任式」、そして「日銀会合」が予定されていますので、“波乱(乱高下)”は必至と見られます。
前者では“関税or減税”がポイントになると見られる中、米株式or米国債利回りは“大きく揺れ動く”と見るのが自然です。
そしてその動き方次第では、後者の思惑も大きく左右する可能性が・・・?
たとえ「日銀政策金利(現在0.25%)」を引き上げたとしても、“最小限(0.25%幅)”に留まる可能性は高いと見られます。
そして“その後の継続性”を鑑みれば、「日米金利格差」は早急には縮まりそうにありません。
このため金利面では“ドル買い/円売り”が継続しやすいと見るのが妥当ですが、「トランプトレード」の影響もあってマーケットでは“ドル買い”が溜まっている・・・。
そうなると“過度なドル買い・円売り”も描きづらい中、ストップロスを絡めやすいのはやはり“下方向”という側面が見え隠れする・・・?
流れに逆らう格好になりますが、「短期筋の仕掛け的な動き」が入る可能性を踏まえれば、安易に“金利選好→ドル買い/円売り”といえないということは、頭の片隅に残しておきたいところです。
《12:25》
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